凍結胚の廃棄・延長手続き、保存期限について分かりやすく解説

病院のデスク

凍結胚を保存している方のなかには、「保存期限はいつまで?」「期限が切れると廃棄される?」「延長にはどのような手続きが必要?」と疑問を感じている方もいるのではないでしょうか。
凍結胚の保存期限や延長・廃棄の方法、費用は医療機関や保険適用の状況によって異なります。

この記事では、凍結胚の保存期限や期限切れ後の取り扱い、延長・廃棄の手続きと費用、判断に迷ったときの考え方を分かりやすく解説します。

凍結胚はいつまで保存できる?

複数の薬品

凍結胚を保存できる期間は、医療機関の規定によって異なります。

凍結日から1年間を基本の保存期間とし、1年ごとに更新手続きを求める医療機関が多く見られますが、数年単位で期限を設定している場合もあります。
また、夫婦関係が継続していることや、女性が妊娠・出産できる年齢の範囲内であることなどが、保存延長の条件になる場合もあるようです。

保存期限は凍結日や採卵日を基準に設定されるのが一般的なため、凍結時に受け取った報告書や同意書、医療機関の案内で正確な日付を確認しましょう。

凍結胚の保存期間が長いと妊娠率に影響する?

妊娠検査薬

現在広く用いられている超急速凍結法では、胚を液体窒素内で安定して保存できます。

保存期間が長いほど妊娠率が必ず低下するとは限らず、妊娠の可能性には、保存年数よりも凍結時の女性の年齢や胚の状態、融解後の生存状態などが大きく関係するとされています。

ただし、長期保存に関する研究には期間や対象者数に限りがあり、個々の胚の状態も異なります。
心配な場合は、保存中の胚の数やグレードを確認したうえで医師に相談しましょう。

凍結胚の保存期限が切れるとどうなる?

医者とはてなのマーク

保存期限までに延長手続きや料金の支払いが完了していない場合、保存継続の意思がないと判断され、凍結胚が廃棄される可能性があります。

ただし、期限後すぐに廃棄するか、一定の猶予期間を設けるかは医療機関によって異なります。
期限を過ぎると追加の保管料や延滞金が発生する場合もあるため、気づいた時点で速やかに医療機関へ連絡してください。

住所やメールアドレスが変わった場合も、期限の案内を受け取れるよう早めに変更を届け出ましょう。期限の案内を行わない医療機関もあるため、自分でも保存期限を管理することが大切です。

凍結胚の保存期間を延長するには?

聴診器と赤いハート

凍結胚の保存を続けたい場合は、医療機関が定める期間内に更新手続きを行います。

延長手続きの方法

一般的には、保存延長の申請書や同意書を提出し、更新料を支払います。
提出方法は窓口、郵送、Webフォームなど医療機関によって異なり、来院して診察や治療計画の作成が必要になる場合もあるため、確認しましょう。

凍結胚は二人の配偶子から作られているため、本人だけでなく、配偶者やパートナーの署名を求められることがあります。
書類の不備や入金の遅れによって更新が完了しない可能性もあるため、申請期限だけでなく、支払期限や必要書類も確認して早めに準備することが大切です。

延長費用と保険適用の考え方

延長費用は、保険診療か自費診療かによって異なります。

治療計画に基づいて不妊治療を継続し、保険診療の要件を満たしている場合は、胚凍結保存維持管理料に保険が適用されます。

一方、妊娠などにより不妊治療を中断している間に、本人と配偶者・パートナーの希望で凍結保存を継続する場合、費用は自己負担となるのが原則です。
自費の場合の料金は医療機関ごとに設定され、胚の個数ではなく、採卵周期や保存容器の単位で費用がかかるケースもあります。

保険適用の可否を自分で判断せず、現在の治療状況を医療機関に伝えて確認してください。

凍結胚を廃棄するには?

医師が説明している様子

今後の妊娠を希望しないなどの理由で保存を終了する場合は、期限切れを待つのではなく、医療機関の規定に従って廃棄手続きを行います。
手続きがないまま期限を過ぎた場合の取り扱いは医療機関によって異なるため、意思を明確に伝えることが大切です。

廃棄手続きの方法

廃棄する場合にも、凍結胚の廃棄申請書や同意書に必要事項を記入し、窓口や郵送、Webフォームなどで提出する方法が一般的です。
本人と配偶者・パートナー双方の自筆署名が必要になる場合もあるため、事前に提出条件を確認しましょう。

複数の凍結胚がある場合、一部だけを廃棄できるかどうかも医療機関によって異なります。
廃棄後は胚を元に戻せないため、残っている個数や状態を確認し、二人で十分に話し合ってから申請することが重要です。

廃棄費用と手続き上の注意点

期限内の廃棄手続きは無料としている医療機関もありますが、保存期限を過ぎていると、追加の保管料や延滞金が発生する場合があります。

また、廃棄申請が受理された後は、原則として撤回できません。

書類を提出しただけでは手続きが完了せず、医療機関からの受理連絡をもって完了となる場合もあります。
提出後は受理状況を確認し、同意書のコピーや郵送記録などを手元に残しておきましょう。

凍結胚を廃棄するか延長するか迷ったら?

吹きだしのはてなマーク

凍結胚は一度廃棄すると元に戻せないため、迷っている段階で結論を急ぐ必要はありません。
今後子どもを希望する可能性や現在の家族構成、年齢、健康状態、保存費用などを踏まえ、配偶者・パートナーと十分に話し合いましょう。

判断する際は、保存している胚の数や状態、将来胚移植を受けられる可能性について、医師や胚培養士に確認することも大切です。
気持ちが整理できない場合は、生殖医療を専門とするカウンセラーに相談する方法もあります。

保存期限が迫っているときは、延長手続きの期限を医療機関に確認し、必要に応じて保存を継続しながら検討することも選択肢の一つです。

凍結胚の保存期限に関するよくある質問

よくある質問

凍結胚の保存期限や廃棄・延長の取り扱いは、医療機関によって異なります。
ここでは一般的な考え方を紹介しますが、実際に手続きを行う際は、凍結胚を保存している医療機関の規定を必ず確認してください。

期限を過ぎたらすぐに廃棄されますか?

保存期限を1日でも過ぎると、必ずその場で廃棄されるわけではありません。
期限後に一定の手続き期間を設ける医療機関がある一方、期限までに更新が完了しなければ保存継続の意思がないと判断し、廃棄する医療機関もあります。

また、廃棄手続きが完了するまで保存を継続し、追加の保管料や延滞金を請求する場合もあります。
期限切れに気づいたら自己判断で諦めず、凍結胚が保存されているか、更新できるかを速やかに医療機関へ確認しましょう。

廃棄を申請した後に取り消せますか?

廃棄申請が受理された後は、原則として取り消せない医療機関が多いようです。

書類を提出してから実際に廃棄されるまでの時期や、受理前であれば撤回できるかについては、医療機関によって異なります。

廃棄を希望する場合は、申請が受理される時点と撤回の可否を事前に確認しましょう。
迷いが残っている場合は書類を提出せず、医師や胚培養士に相談したうえで判断することが大切です。

妊娠中や育児中でも延長できますか?

妊娠中や育児中でも、医療機関の保存条件を満たし、必要な手続きと支払いを行えば、凍結胚の保存期間を延長できる場合があります。

ただし、妊娠などによって不妊治療を中断している間に、本人と配偶者・パートナーの希望で保存を続ける場合、保険ではなく自費になるのが原則です。
延長できる期間や費用、必要な同意書は医療機関によって異なるため、保存期限を迎える前に確認しておきましょう。

凍結胚の保存期限を確認して早めに手続きしよう

手続きをしている手元

凍結胚の保存期限や更新時期、期限を過ぎた場合の取り扱いは、医療機関によって異なります。凍結日から1年ごとに更新する施設が多く、期限までに申請書・同意書の提出や料金の支払いが完了しない場合は、廃棄される可能性があります。

まずは、凍結時に受け取った報告書や同意書、医療機関の案内を確認し、保存期限と延長手続きの受付期間を把握しましょう。廃棄を選ぶ場合は、申請後に撤回できない可能性があるため、今後子どもを希望する可能性や保存中の胚の状態について、二人で十分に話し合うことが大切です。

凍結胚の保存を継続するなかで、転居や治療方針の変更などにより、別の医療機関への転院を検討することもあるのではないでしょうか。
転院先で治療を続けるためには、現在の医療機関から転院先へ凍結胚を輸送する必要があります。

CryoSend(クライオセンド)では、国内外の医療機関への凍結胚・凍結卵子・凍結精子の輸送サービスを提供しています。
輸送には、マイナス196度の極低温状態を保てる専用容器「ドライシッパー」を使用し、大切な凍結胚を安全性に配慮しながら目的地まで運びます。
輸送元と転院先、双方への確認や、輸送日程の調整などもお任せいただけます。

転院に伴う凍結胚の輸送を検討している方は、ぜひお気軽にCryoSendへご相談ください。

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