細胞輸送は、iPS細胞や幹細胞、特殊医療サンプルや研究サンプルなど、輸送対象に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。
主な輸送方法には「凍結輸送」と「定温輸送」があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

CryoSend(クライオセンド)の細胞輸送の代表的な方法である凍結輸送と定温輸送の違いを詳しく解説します。

細胞輸送の方法は2種類

細胞輸送サービス

細胞の輸送方法には、主に「凍結輸送」と「定温輸送」の2種類があり、2つの違いは輸送中の温度です。
輸送対象や目的に応じて適切な方法を選ぶためにも、まずは凍結輸送と定温輸送の違いを理解しましょう。

凍結輸送

凍結輸送は、細胞を凍結した状態で輸送する方法で、「ドライアイス」または「ドライシッパー」を用いるのが一般的です。

ドライアイス輸送はマイナス79度で、短期間の細胞輸送に適しています。
ドライシッパー輸送はマイナス150度以下の極低温を長時間維持できるため、長期間の細胞輸送や国際輸送にも適した方法です。

CryoSendでは、ドライシッパーを用いた細胞輸送を行っております。
最大21日間一定の温度を保ち、細胞の品質低下や損傷のリスクを最小限に抑えるため、安心で確実な輸送を提供します。
CryoSendは、日本国内はもちろん、海外への国際輸送にも対応しているため、ぜひお気軽にご相談ください。

定温輸送

定温輸送は、細胞を凍結せずに培養温度帯で輸送する方法で、「非凍結輸送」や「ライブ輸送」とも呼ばれています。

主に培養細胞や臨床試料の輸送に使用され、温度管理が重要なポイントです。
特殊な容器を用いることで、細胞を輸送中の温度変動から守ります。

凍結輸送のメリット・デメリット

検体輸送(細胞輸送)とは

細胞を凍結輸送するメリット・デメリットは、以下の通りです。

メリット

  • 長期間の保存・輸送が可能
  • 輸送中の安定性の確保
  • 輸送後すぐに使用しなくても保管が可能

凍結輸送は、凍結細胞を極低温状態で輸送するため、細胞の代謝活動が停止し、保存中の変質を防ぎます。

輸送中の振動や温度変化による細胞の損失を防ぎ、長期間にわたって安定的に運ぶことが可能です。

凍結輸送は、凍結した状態のまま保管できるというメリットもあります。
例えば、ラボや研究室で保管されている細胞株や検体・サンプルを遠隔地に移す場合は、凍結輸送が適しているでしょう。

デメリット

  • ドライシッパーなどの専用容器が必要
  • データロガーなどの付属設備が必要
  • 輸送中も慎重な取り扱いが必要

凍結輸送には、ドライアイスやドライシッパーなどの専用容器が必要です。
冷凍コンテナやデータロガーなど、輸送中の温度管理をするための設備も準備しなければいけません。

さらに、極低温を維持するドライシッパーの取り扱いには、専門的な知識と技術が求められます。
輸送中に温度が上昇すると細胞が損失するリスクがあるため、ドライシッパーの輸送に慣れた専門業者に依頼するほうが安心です。

定温輸送のメリット・デメリット

検体輸送(細胞輸送)とは

細胞を定温輸送するメリット・デメリットは、以下の通りです。

メリット

  • 凍結・解凍の手間がかからない
  • 凍結・解凍時の損失リスクがない
  • 細胞を生きた状態のまま輸送できる

定温輸送のメリットは、凍結・解凍の手間がかからず、比較的手軽に輸送ができる点にあります。
凍結時や解凍時の細胞損失も防ぐことができ、輸送後すぐに細胞を使用することも可能です。

細胞の凍結輸送には、適した対象と適さない対象があります。
例えば、細胞を生きた状態のまま運びたい場合、凍結輸送は利用できないため、定温輸送を利用しましょう。

デメリット

  • 長期間の保存・輸送には向いていない
  • 輸送中の温度管理が難しい
  • 輸送中に品質が低下するリスク

定温輸送は、すぐに使用したい細胞を運ぶのに適した方法ですが、残念ながら長期間の輸送には適していません。
輸送中の温度管理が適切でなければ、細胞の品質が低下する可能性があります。

輸送中の温度管理にはデータロガーが適していますが、輸送経路や外部環境によっては、適切な温度を保つことが難しい場合もあるでしょう。

CryoSendの細胞輸送方法

ここからは、CryoSendが提供する細胞輸送の方法を具体的に紹介します。

徹底した温度管理を実現

前述の通り、凍結輸送も定温輸送も含め、細胞輸送には徹底した温度管理が求められます。

CryoSendでは、温度・湿度を調整できるトラックの手配や、業界最高水準の輸送容器ドライシッパーの使用など、輸送の全行程において徹底した温度管理を実現しています。

書類作成・空港での手続きも代行

液体窒素は航空法上の危険物にあたります。
国際航空運送協会(IATA)の規定に準じて適切に梱包されたドライシッパーであれば持ち込みが可能ですが、梱包作業にも手間がかかる上に、空港や航空会社に提出する書類の作成が必要です。

CryoSendなら、最初から最後まですべての業務をお任せいただけます。
輸送の全行程を調整するのはもちろん、必要な資材や容器、トラックなどの用意も可能です。
航空会社や空港に提出する書類の作成や手続きについても、CryoSendが代行いたします。

臨機応変な輸送に対応

細胞を輸送する際は、慎重な取り扱いが求められるほか、何かトラブルが発生した場合は臨機応変な対応が必要となります。

CryoSendでは、経験豊富な専門スタッフと信頼できる輸送パートナーとの提携により、お客様の大切な細胞を、適切な状態で安全に輸送いたします。

ラボ・研究室の移転対応も可能

CryoSendには、サンプル1個から何万個に至るまで、さまざまな規模の輸送を行ってきた実績があります。

細胞輸送については、国内・海外を問わず対応し、過去にはアメリカのボストンから西日本まで、遺伝子組み換えマウスの精子を50,000バイアル輸送した経験もございます。

細胞輸送はCryoSendにお任せください

CryoSendでは、医療機関や民間企業、ラボや大学の研究室の移転に伴う細胞輸送サービスを提供しています。
ドライシッパーを用いた細胞の極低温輸送は、ぜひCryoSendにご相談ください。