不妊治療は、身体的にも精神的な負担が大きい治療です。
治療期間が長期にわたると、「疲れた」「休みたい」と感じることもあるのではないでしょうか。
治療を続けるべきか、それとも一時的に休むべきかの判断が求められます。
この記事では、不妊治療を一時的に休みたいとお考えの方に向けて、不妊治療をお休みするメリットや注意点について詳しく解説します。
不妊治療を一時的に休むことはできる?
不妊治療は、途中で一時的に休むことも可能です。
治療が長期化するなかで疲れを感じ、お休みを選択する方も珍しくありません。
特に、体外受精で採取した胚は凍結保存ができ、複数年にわたり保管が可能です。
不妊治療を再開する際は、再び採卵をするのではなく、凍結胚を用いて胚移植を行うことができます。
不妊治療をお休みするメリット
不妊治療に疲れてしまったら、治療をお休みすることを検討しても良いでしょう。
治療を一旦お休みすることで、以下のようなメリットが得られます。
身体的負担の軽減
不妊治療では、卵巣刺激や採卵など、身体に負担がかかる処置が必要です。
治療を休むことで、これらの負担から一時的に解放され、身体を十分に休ませることができます。
一度お休みをして体調を整えておくと、再開時に再び頑張る気力が湧いてくるでしょう。
精神的なリフレッシュ
疲労が蓄積した状態で治療を続けると、精神的な負担がますます大きくなり、治療に対する意欲を失ってしまうこともあります。
一時的に治療をお休みすることは、心の余裕を取り戻し、ストレスの軽減につながるメリットがあります。
治療に前向きに取り組めるようリフレッシュする時間を持ち、自分自身のメンタルケアを優先しましょう。
夫婦関係の再構築
不妊治療が長引くと、夫婦関係にも影響が出ることがあります。
治療に追われ、すれ違いが生じることもあるでしょう。
一旦治療をお休みすることで、お互いの気持ちに向き合い、夫婦で支え合う大切さを再確認する時間を持てるかもしれません。
治療を休んでいる間に自然妊娠するケースもあるため、焦らずに夫婦の時間を楽しむようにしましょう。
経済的負担の軽減
不妊治療は2022年4月から保険適用になりましたが、自己負担がなくなったわけではありません。
治療をお休みすることで、治療費の負担を一時的に軽減できるというメリットもあります。
経済的な余裕が生まれると、精神的にも楽になるでしょう。
休んでいる期間に費用の見直しを行い、今後の治療に向けた準備を整えることも可能です。
新たな選択肢を検討できる
不妊治療を一旦お休みし、他の選択肢について検討されるご夫婦もいます。
例えば、卵子・精子提供や特別養子縁組など、不妊治療以外の「親になる方法」について詳しく調べることで、新たな選択肢が見つかることもあるかもしれません。
不妊治療を休む期間中に検討したい3つのポイント
不妊治療を一時的に休んでいる期間は、以下の3つのポイントを参考に、今後の治療に対する選択肢について冷静に考えてみましょう。
治療継続 or ステップアップの検討
まず考えておきたいのは、治療を継続するのか、次のステップへ進むのかという点です。
不妊治療には以下の4つの主なステップがあります。
- タイミング法
- 人工授精
- 体外授精
- 顕微授精
お休みしている間に、自分たちの治療の進行状況を見直し、最良の選択肢がどれなのかを考えてみましょう。
治療が長引いている場合は、新たなステップに進むことで成功率が上がる可能性もあるため、夫婦で相談しながら慎重に検討してみてください。
継続通院 or 転院の検討
不妊治療では、クリニックとの相性も非常に重要です。
お休みしている期間は、現在通っているクリニックの治療方針やサポートに満足しているかを見直す絶好の機会となるでしょう。
信頼できる医師やスタッフのいるクリニックを選ぶことは、不妊治療の精神的負担を軽減し、治療効果を高めることにもつながります。
転院を検討する際は、セカンドオピニオンを求めることもおすすめします。
新たなクリニックや医師の視点から治療方針を確認することで、今までの治療に対する新しい選択肢が見つかることもあるかもしれません。
また、凍結保存した胚については転院先に輸送し、引き継ぐことが可能です。
今後のライフプランの検討
不妊治療を続けるかやめるかは、夫婦の今後のライフプランに大きく影響します。
治療にかかる身体的・精神的・経済的な負担を考え、どうするべきかを夫婦で話し合って慎重に検討しましょう。
子どもを授かった場合の人生について考えるのはもちろん大切ですが、もし子どもを授からなかった場合の人生についても検討してみると良いでしょう。
例えば、仕事や趣味、旅行などの楽しみを見つけることが、今後の夫婦の絆をより深め、幸せな人生を築くための新しい目標になるかもしれません。
不妊治療中の転院と凍結胚輸送の注意点
不妊治療を休んでいる間に転院を検討するケースは珍しくありません。
長期にわたる不妊治療において、クリニックの転院はごく一般的なこととなっています。
新しいクリニックを選ぶ際は、信頼できる医師やスタッフ、最新の設備を持つ施設を見つけることが重要です。
また、転院の際に注意が必要なのは、凍結胚の輸送です。
凍結胚を転院先に安全に輸送するためには、破損や紛失のリスクを最小限に抑える必要があります。
クリニック間で輸送手配を行ってくれる場合もありますが、自分で手配する場合は凍結胚輸送の専門業者に依頼することをおすすめします。
CryoSend(クライオセンド)では、日本国内外のクリニックへ安全に凍結胚や卵子、精子を輸送するサービスを提供しています。
徹底した温度管理により、創業以来、事故が発生したことはございません。
極低温輸送が可能なドライシッパーを使用し、経験豊富なスタッフがハンドキャリーで輸送します。
輸送時の温度を監視するためのデータロガーを備え付けるなど、凍結胚移送中の温度管理を徹底して行っております。
不妊治療中の転院により、凍結胚の輸送が必要な場合は、CryoSendにご相談ください。